慢性頭痛の3つのタイプ

慢性頭痛の3つのタイプ

慢性頭痛(1次性頭痛)には3つのタイプがあります

日本の疫学調査によれば、日本人における一次性頭痛の有病率は一過性の軽い頭痛を含めるとおよそ39%。つまり、4人に1人以上が頭痛を経験したことがあるという統計が出ています。
これだけ頭痛で悩む人がいるという現状がありながら、医療機関に通っている人は非常に少ないのが現状です。一方で、多くの人は市販の頭痛薬で対処しており、これが原因となって薬物乱用頭痛の患者さんが増えているます。

このようなことにならないためには、頭痛がするからといって、安易に頭痛薬を服用しないことはもちろんですが、もっと大切なのは、「たかが頭痛だから」と放置せずに、きちんと専門機関で自分の頭痛の原因を調べてもらうということです。

例えば慢性頭痛の3タイプには
片頭痛、
群発頭痛、
緊張型頭痛

がありますが、それぞれに発生機序が違います。

また、最近は帯状疱疹たいじょうほうしんウイルスによる頭痛やうつ病を伴う頭痛、首が原因で起こる頭痛(けいせい神経筋しんけいきん症候群しょうこうぐん)もあり、それぞれに対処法が異なります。
さらに、頻度は低いですが、「心配のない頭痛」だと思っていたら、実は「くも膜下出血だった」ということもあります。

先日も50代の女性の方が、
「頭痛で他の病院に行ったら、『片頭痛です』と診断され、処方された薬を飲んで1週間たってもよくならないので来ました」と来院されました。

症状を聞いていますと、痛みが普段起こる頭痛よりもひどいということで、すぐにMRIを撮影しに行ってもらうようお伝えして帰したところ、くも膜下出血であることがわかりました。町医者さんからそのまま救急車で総合病院に搬送。手術をして一命をとりとめました。

こうした命にかかわる危険な頭痛もありますので、頭痛と一口にいっても、これだけ色々な原因があることをまずは分っていただけたらと思いますし、頭痛とさよならするためには、頭痛のタイプに合わせた治療が非常に大事だということをご理解いただけたらと思います。

なお、頭痛外来で薬漬けになった薬物乱用頭痛の70%以上は3ヵ月で大幅に改善すると申し上げましたが、
その他、ご紹介する頭痛もそのほとんどは同じ位の期間内に治癒、あるいは寛解します。どんなタイプの頭痛でもあきらめることはありません。

どこへ行ってもよくならないという方はお気軽にご連絡ください。

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